フランスの中央に位置し、どちらかというと産業的には観光が主で、勿論フランス中、農業はどこも盛んですが、どうしても1つも2つも下に見られがちなオーベルニュ地方。 冬は厳しい寒さで、品種もBourgogneに近い認定品種ですが、その存在はあまり知られていないのが現状です。しかしそういう地域でも志が高い生産者は沢山おります。 2006年から始めた若き醸造家フランソワ・デュム氏をご紹介します。1979年生まれ35歳、Maconで醸造学を学び、南仏の大きなワイナリーでしばらく働いておりました。しかし生まれ故郷のオーベルニュに戻り、ナチュラルワインと出会い、自ら作るなら!とヴァンサン達の協力を得て独立。でもまだVincentの所で週の半分は働いております。皆こうやって若い生産者は徐々に無理なく、自分のワイナリーを立ち上げていきます。2006年から開始したものの、ほとんど醸造した量は少なく、本当に1部の間でしか行きわたりませんでした。でもその真面目な味わいが実は生産者の間では評判が良かったのです。全くゼロから開始しましたが、そういう評判が先に立ち、2007年は瓶詰め前に売り切れました。何故ならたった4000本しか生産されなかったのですから。

順調にスタートを切った3年目、2008年と言う当たり年に恵まれました。しかしその生産量は恐ろしく少ないのです。ですから待っていたお客様で完売です。 そんな訳で実際彼は2006年から開始したにも関わらず、皆が新しいワインを発表しあうサロンにも実質参加出来る環境になく、当然日本の沢山の買い付けの目にとまるチャンスはなく、地道に真面目に畑の仕事に取り組んで来ました。 そして2009年からお蔭様でやっと日本への輸出が可能になったのです。待ちましたね~、前から彼の評判は聞いてはおりましたが、幻のワインでしたから(笑) あまりくどくど説明しません。ワインが語ります。まずは召し上がって下さい。彼の人柄が解ると思います。